25回 国立大学医学部附属病院 血液浄化(人工腎臓)部門連絡協議会 報告書

 

 

 

日 時: 平成2627日(金) 1400分~1600 

 

場 所: 三重大学医学部附属病院 12階三医会ホール

 

出席者: 別紙協議会資料のとおり

 

 

 

【本連絡協議会の目的】

 

国立大学医学部附属病院血液浄化(人工腎臓)部門連絡協議会は,日本国の基幹病院である国立大学医学部附属病院の血液浄化療法部が主体として治療関与する体外循環による人工腎臓代替療法や血漿成分治療,血球成分治療について,喫緊の課題を検討し,専門的な立場から提言を行うことで日本国内の基幹病院が担う高度な血液浄化療法の医療水準を醸成することを目的とする。

 

【第25回(平成2627日開催)連絡協議会の活動報告】

 

○各大学の血液浄化部門の現状(アンケート調査結果)について

 

アンケート集計結果詳細については,協議会資料(Web公開は一部)をご参照ください。

 

○治療について

 

血液浄化療法の治療を行なった総患者数は増加している一方,総治療数は例年とほぼ同数であり,患者1人に対する治療回数の減少(入院期間の短縮)が反映された結果と考えられる。

 

○スタッフについて

 

専任・兼任スタッフとも十分な人数では対応できていな現状が報告された。臨床工学技士は病院全体では増えているが,透析室への配置人数は不変であった。一般クラークやメディカルクラークの活用事例が報告された。

 

 

 

○国立大学医学部附属病院血液浄化(人工腎臓)部門連絡協議ホームページについて

 

昨年に本連絡協議会ホームページを立ち上げ公開を開始した(http://univhd.jimdo.com/)。現在公表されている内容に問題はないことが確認され,今後のホームページ活用方法について意見交換が行われた。

 

 

 

○血液浄化部門の教育対応について

 

医学部学生・初期研修医に対し,教育機関としての指導役割について各大学の取り組みが紹介された。大学病院では通常の維持透析患者の診療機会が少なく,一般的な安定維持透析患者管理についての教育が難しい状況にあること,日本透析医学会から提言された透析非導入・継続中止の問題について,そのような事態に遭遇することも大学では少ない点が指摘された。血液浄化療法に関する教育対応については,今後も各大学病院間で継続的に意見交換を行い,積極的に取り組んでいく課題として承認された。


○医療安全対策やヒヤリハット分析

 

 人工呼吸器の設定に関連した透析患者でのトラブルの事例が紹介された。透析回路組み立て後にタイムアウトを行っている施設や,普段から血液ガス分析を行うことでCOPDなど肺疾患患者の状態を前もって確認できるといった取り組みが紹介された。ヒヤリハットは多くの人間で共有することで再発を抑止できるという考えから,メーリングリストを用いてヒヤリハットを共有するシステムはどうかという提案があった。

 

 

 

○電子カルテと透析システムについて

 

 カルテや透析記録を電子化している施設が多くあるが,電子カルテとしての3原則(真正性,見読性,保存性)が担保できるか,維持透析施設でないため既成の透析電子管理システム自体が使いづらく血漿交換など血液浄化療法には対応していないこと,記録をリアルタイムで見ることが難しいこと,などの問題点が挙げられた。電子カルテや透析記録装置の入れ替え・切り替え時に,契約する仕様書の中に要望する内容をしっかり盛り込んでおくことが重要で,透析システムの使いやすさを業者とすり合わせていく必要があるとの意見があった。

 

 

 

○日曜・夜間の緊急対応について

 

 スタッフが少なく各施設とも対応に難渋している状況であった。腎臓内科の若手とスタッフの2人体制で緊急に対応する施設や,麻酔科や救急,担当科が対応するなど施設によりさまざまな対応が紹介された。

 

 

 

○臨床工学技士の地位向上について

 

 議長から,昨年行われた国立大学病院臨床学技士連絡協議会で調査された臨床工学技士に関する常勤,任期付常勤,非常勤,パートの割合についての資料が提示された。非常勤は減っているが,任期付常勤雇用割合が高く,今後さらに高度な医療機器や治療を安全にサポートいただくスタッフの安定確保にためにも,任期のない雇用形態が望まれることなどの意見交換が行われた。

 

 

 

○その他

 

 協議会終了後,希望者による院内施設(ヘリポート,透析センター)見学が行われた。